日々の業務に役立つ情報をご紹介します。

〜新プロジェクト発足へ 〜 「いい税理士」を支える キャッシュ・イズ・キング 開発日記 第1回



経営管理・経営企画・事業企画 担当の執行役員をしています山﨑と申します。

現在、当社の事業企画グループでは、「Cash is King (CiK)」と社内で呼んでいる「いい税理士」を支えるための新サービスの企画を推進しています。この新サービス検討が如何に始まり、どのように企画・開発を進めているのか、連載でご紹介させていただきたいと思っています。


はじめに

私は、証券会社にて投資銀行業務に14年携わったのちに、ベンチャー企業に転職し、2年間、CFO(最高財務責任者)を務めました。そして2017年、代表の田中がエーサースに入社し半年ほど経過したころに、経営管理の責任者として入社致しました。

私が入社して間もなくエーサースは、料金体系の変更を行うという、とてつもなく大きな決断を下すことになりました。それに伴って、全てのお客様にご説明とお詫びに伺うことになります。

私自身も経営幹部の一員として、日本全国のお客様の元に伺いました。こっぴどく怒られ続けるのだろうなと覚悟して臨んだ面談ですが、多くの税理士の先生方に、「今まで安価で使わせてもらってエーサースには世話になっている。話は分かった。自分はいいから、ほかのユーザーを一人でも多く説得して来い。がんばれ」と勇気づけられました。今でも思い起こすと胸が熱くなり、私自身にとっては、当社のこの先の事業を推進する力の源となっています。

半年にわたるお客様へのご説明の末、エーサースは晴れて2018年1月に単月黒字化を果たしました。ぎりぎりでの達成ではありましたが、全国の会計事務所のみなさまのご好意により、エーサースは大きく業績を回復させることができました。


「税理士のみなさまへのご恩返し」が、新たなサービス検討の根底に

現在では、事業企画グループというグループを発足し、新たな価値を会計事務所に届けるべく議論を重ね、新たなサービスを検討しています。しかし、2018年春ごろまでは、事業戦略の立案や新サービスを検討するグループはありませんでした。そのような中でも、今後、どのようにして全国の税理士のみなさまにご恩を返していくか、そのためにどのようなサービスを提供していくべきか、代表の田中を中心に自然と議論が巻き起こりました。

新しいサービスで新たな価値をお客様に届けたいという私たちの思いは、税理士のみなさまのお仕事に対する理解を深めるところからスタートしたのです。


ヒアリング、ヒアリングそしてまたヒアリング

  • 中小企業の経営者に対するヒアリング
  • 料金改定のご説明に伺った際の税理士の先生方のお話を整理
  • 更にお客様(税理士のみなさま)にヒアリング

私たち自身が税理士のお仕事についてきちんと理解し、税理士の先生方がそのまたお客様である中小企業に対してどのような価値を届けていらっしゃるのかを学ぶため、徹底的にヒアリングを行いました。税理士のみなさまのお客様である中小企業の経営者にも話を聞かなくてはと、自分たちの伝手を駆使して、様々な企業の経営者にもヒアリングしました。

ヒアリングの結果として見えてきたのは、会計事務所の仕事の難しさや、提供するサービス内容が事務所によって大きく異なるということでした。

■ヒアリングから見えてきたこと

  • 税務代理の価値低下、AIの台頭、競争激化など税理士業界を取り巻く環境の厳しさ
  • 経営顧問としてのサービスで経営者の信頼を獲得している税理士の存在


新サービスの方向性は「経営顧問」の側方支援 「CiK」プロジェクトの発足へ

税理士が中小企業の力になるために、私たちが側方支援すべきことは何か、私たちなりに考え抜き議論を重ねました。そしてたどり着いた答えが、会計事務所の「経営顧問」としての価値を高めるための課題解決を支援をする、ということでした。経営顧問サービスについて、私たちが感じた課題は以下のようなものです。

■経営顧問サービスの課題

  • 中小企業の経営者にとっては会計の用語はわかりづらい
  • 中小企業の経営者が一番気にしているのは「利益」ではなくて「キャッシュ」
  • 会計事務所は経営顧問サービスを多くの顧問先企業に行いたいが、資料作成など負担も多い

顧問先企業のキャッシュの過去の動き、将来の動きが簡単に説明できる。顧問先の経営者に理解しやすく、税理士先生だけでなく事務所の職員さんでも簡単に資料作成や説明をできるようになる。もし、そのようなツールを私たちが提供できれば、会計事務所が顧問先企業の力になることを側方支援できるのではないだろうか。税理士の先生方はじめ会計事務所のみなさまに喜んでいただけるのではないか。そう考え、田中が 「Cash is King」と名付け、社内で「CiK」と呼ばれるプロジェクトが発足することになりました。


■「Cash is King」で中小企業に届けたい価値

  • 中小企業の経営者に「キャッシュを残すためにどうすべきか」を理解してもらう
  • 中小企業の経営者にキャッシュを軸に今後の事業プランを考えてもらう・予実管理してもらう


■「Cash is King」で会計事務所に届けたい価値

  • 会計ではなくキャッシュベースで顧問先企業の経営者と話ができる
  • 会計の入力さえできていれば、手間なくキャッシュベースの資料ができあがる


「CiK」に対するお客様の反響

今年の3月から4月頃にかけて、田中がこの「CiK」の基本コンセプトと提供価値を携えて、全国の先生方にご意見を伺いに奔走しました。好意的なご意見ばかりが返ってきて、私たちは「CiK」の方向性に確信を強めることになりました。

■田中が全国の税理士先生方から頂いたフィードバック 一部抜粋

  • 自分で色々な資料を作って顧問先の経営者と経営について話しているが、自分の時間には限りがあるし、職員にはできない。職員が簡単に資料を作れるようになるならすばらしい。
  • 経営顧問によりすでに顧問料を高くいただいてるため、CiKを導入しても顧問料の値上げはできない。ただ、そもそも3時間かけてエクセルで作っている資料が短時間でできるようになるのであれば、ものすごく価値がある。
  • 会計を入力するだけで使えるのはとてもよい。他の財務分析ソフトを使ったことがあるけれど、別途入力する情報が多くて挫折してしまった。
  • 他の財務分析ソフトは数字や項目が多かったり、経営者にわかりづらい難しい表現がある。とにかく簡単で経営者が理解しやすいものがいい。
  • ツールだけではなく、どんなことを話せばよいのかがわかるトークスクリプト、つまり教育とセットにしないと浸透しない。

届ける価値は本当にこれでよいのだろうか、具体的にはどのような機能や工夫が必要なのだろうか、「CiK」の方向性に確信を強めた私たちは、先生方からいただいたご意見を基に、しばらく議論・検討を重ねていくことになりますが、、、それは次回以降にご紹介させていただきます。